映画「宮本から君へ」風間裕二役は井浦新、真淵拓馬役は一ノ瀬ワタル
新井英樹原作による映画「宮本から君へ」より、映画版の新キャストが発表された。風間裕二役を井浦新、真淵拓馬役を一ノ瀬ワタルが、拓馬の父・敬三役をピエール瀧、敬三の親友・大野平八郎役を佐藤二朗が演じる。
TVドラマ版のスタッフとキャストが再集結し、原作の後半をベースに展開される映画版。池松壮亮演じる主人公・宮本浩と蒼井優演じる中野靖子が、“究極の愛の試練”に立ち向かう姿が描かれる。井浦が扮する裕二は、そんな宮本と靖子をつなぐ重要なキャラクター。靖子の元恋人で、別れてもなお彼女の心に棲みついている遊び人という役どころだ。井浦は「撮影時、この作品が放つ生命感溢れる熱量に吹き飛ばされまいと、全身全霊で現場にしがみついていた。その中心で熱苦しいほどのエネルギーを生み出している池松君と蒼井さんのぶつかり合いは、正に鬼神の如く、その凄まじさを余すことなく味わえたことが、大きな喜びでした」と撮影を振り返る。
また本作では、原作でも印象深い“高層マンションの階段での決闘シーン”が映像化。一ノ瀬が扮する拓馬は、この場面で宮本が立ち向かう怪物役だ。元格闘家の一ノ瀬は「真淵拓馬は絶対に自分にしか出来ない」という強い思いを胸に、役作りのため体重を33kg増量。「この作品を撮り終わったら死んでも良いと覚悟して挑んだ作品です。ありったけの魂を込めました」と言葉を寄せた。
今年3月に麻薬取締法違反容疑で逮捕、同法違反罪で起訴された瀧の出演については、事件発覚後に製作委員会が協議を重ねた。撮影は昨年9月29日から10月30日の期間に完了しており、製作委員会では「ピエール瀧氏は、今後も法律に従って裁定が下されることになり、それ以上の措置について、本作品が関与するものではないという結論に至り、製作委員会の総意として、本作品の改編・追加撮影を行わないまま、劇場公開することと致しました」と判断したことを明かしている。映画「宮本から君へ」は今秋公開。
井浦新(風間裕二役)コメント
撮影時、この作品が放つ生命感溢れる熱量に吹き飛ばされまいと、全身全霊で現場にしがみついていた。その中心で熱苦しいほどのエネルギーを生み出している池松君と蒼井さんのぶつかり合いは、正に鬼神の如く、その凄まじさを余すことなく味わえたことが、大きな喜びでした。関わったシーンでの撮影では毎回がクライマックス、しかし初号を観たら始まりから終わりまで全編がクライマックスに漲っていた。なんてべらぼうな映画だ。
一ノ瀬ワタル(真淵拓馬役)コメント
映画「宮本から君へ」がいよいよ公開します。僕が原作に出会った直後にこの役をやれるチャンスを頂き運命的なものを感じました。真淵拓馬は絶対に自分にしか出来ないという自信と強い想いがあります。より拓馬に近付く為 2ヶ月間で30kg以上の増量もしました。この作品を撮り終わったら死んでも良いと覚悟して挑んだ作品です。ありったけの魂を込めました。この映画、観てください!!!!!!!!
佐藤二朗(大野平八郎役)コメント
僕が新井英樹作品を大好きな理由の1つが、何かを引きかえに描いてるとしか思えない、壮絶で豊饒なキャラクターたちだ。今回、そのキャラクターの1人を演じられることに悦びと畏れを感じつつ、皆で渾身の思いで拵えた作品です。是非、劇場でご覧ください。
真利子哲也監督コメント
ついに実写化の舵が切られ、分厚くて重たい定本を握りしめ、ボロボロになるまで読み込み書き込み、かなり手強いこの原作をどうやったら映画にできるか、みんなで真剣に向き合いました。やがて一癖も二癖もある役者たちが集まってきて、現場はより一層の執念と活気で溢れました。今、このタイミングにしか映画にできない自負がありました。ここで失敗したらもう誰も映像化できないという勝手な責任感もありました。宮本に負けず劣らず、這いつくばって完成させた映画をでっかいスクリーンで観たときの、理屈抜きで気持ちが開放されたあの感触。子供に返ったみたいに老いも若きも男も女も、みんな一緒になって朝まで語らって歌ってました。この映画の顔ぶれに微塵も悔いはありません。
映画「宮本から君へ」
2019年秋公開
原作:新井英樹「宮本から君へ」百万年書房/太田出版刊
監督:真利子哲也
脚本:真利子哲也、港岳彦
出演:池松壮亮、蒼井優、井浦新、一ノ瀬ワタル、柄本時生、星田英利、古舘寛治、ピエール瀧、佐藤二朗、松山ケンイチ
配給:スターサンズ、KADOKAWA
(c)2019「宮本から君へ」製作委員会